美浜デンタルクリニックでは、就学前の小さなお子さま、および、小中高校生の方を対象にした小児矯正を行っています。
小児矯正は「子どもの時期ならでは」のメリットがたくさんあります。小児矯正の一番のメリットは「顎の成長を利用した矯正(咬合誘導)」を行える点です。
今回は「小さな子どものうちに矯正を始めるメリット」についてお話しします。
目次
■子どものうちに矯正を始める6つのメリット
矯正治療は未成年の時期に行う小児矯正(0期・1期・2期矯正)と大人になってから行う成人矯正の2種類に分けられます。
小児矯正は「顎の成長を利用した矯正をできる(0期・1期)」点および「効率的に矯正治療を行える(2期)」点が大きな特徴です。
[小児矯正 6つのメリット]
-0期・1期治療(3~5歳、6~12歳まで)のメリット-
①顎の成長を利用して矯正できる
②顎の成長を導くことでお顔全体のバランスが良くなる効果を期待できる
③正しいお口の使い方を身につけられる
④抜歯をせずに歯並びを整えられる
⑤矯正治療で歯ぐきが下がる確率を減らせる
-2期治療(13歳~成人まで)のメリット-
⑥歯が動くスピードが速く、効率的に矯正治療を行える
-0期・1期治療(3~5歳、6~12歳まで)のメリット-
①顎の成長を利用して矯正できる
小児矯正の0期治療(3~5歳まで)および1期治療(6~12歳まで)では、子どもの顎の成長を利用した「咬合誘導(こうごうゆうどう)」による矯正治療を行います。
咬合誘導とは、子どもの顎の成長を正しく導くことで永久歯が生えてくるスペースを確保し、将来の美しい歯並びにつなげる矯正治療です。
咬合誘導では以下の矯正治療を行い、顎の正しい成長を導きます。
[0期・1期治療で行う矯正治療の内容]
・床矯正(しょうきょうせい)
取り外し式の拡大床(かくだいしょう)を使い、顎の骨を外側に広げます。
・MFT(口腔筋機能療法)
取り外し式のマウスピースを使ってお口の機能トレーニングを行います。お子さまに正しいお口の使い方(正しく噛む・飲む、正しく発音する、鼻で呼吸する)を身に付けさせ、顎の正しい成長を導くのがMFTの目的です。
小児矯正で行う咬合誘導では成人矯正のような固定式のワイヤー装置は原則として使いません(※)。咬合誘導で用いる拡大床装置、マウスピース、どちらも取り外し式の装置のため、ワイヤー矯正と比べて矯正治療中にお子さまにかかる精神的・肉体的ストレスが軽減されます。
(※)お子さまの歯並びの状態によってはワイヤー矯正の適用が必要になるケースがあります。
②顎の成長を導くことでお顔全体のバランスが良くなる効果を期待できる
小児矯正の0期・1期治療では、顎の正しい成長を導く咬合誘導を行います。咬合誘導によって顎の骨格が正しく成長することで将来の美しい歯並びにつながるほか、顎をふくめたお顔全体のバランスが良くなる効果も期待できます。
③正しいお口の使い方を身につけられる
咬合誘導のMFT(口腔筋機能療法)では、お子さまが「正しく噛む・飲む」「正しく発音する」「正しく呼吸する(鼻呼吸をする)」ことができるようになるためのお口のトレーニングを行います。
お口の機能トレーニングを行うことで正しいお口の使い方や正しい呼吸法が身につくほか、顎の正しい成長が導かれて将来の美しい歯並びにつながります。正しいお口の使い方が身につくことで咀嚼や呼吸が改善され、全身の健康が向上する効果も期待できます。
・正しく噛む・飲むことができるようになると・・・
栄養の吸収効率が高まる、胃腸にかかる負担が減る、噛み合わせが乱れにくくなる
・正しい呼吸法(鼻で呼吸する)が身につくと・・・
脳に酸素が行きわたりやすくなる(落ち着いて物事を考えやすくなる)、身体全体に効率的に酸素を送り込める、お口の乾燥を防ぎむし歯や歯周病にかかりにくくなる、ウイルスや細菌を鼻腔でキャッチして肺や気管を保護する、口呼吸による受け口やアデノイド顔貌(口ゴボ)をひきおこしにくくなる
・正しく発音できるようになると・・・
人に良い印象(元気、ほがらか、しっかりしている)を与えやすくなる、学業や仕事の面で有利になる
④抜歯をせずに歯並びを整えられる
成人矯正では、歯を動かすスペースを作るために抜歯が必要になるケースがあります。小児矯正では顎の骨格を広げる咬合誘導を行うため、抜歯をせずに歯並びを整えることが可能です(顎の骨格そのものを広げることで歯が綺麗に並ぶスペースを作ります)。
大人になって顎の骨格が固まってしまうと、顎の骨を広げるためには骨切りなどの外科手術が必要になります。
顎が未成熟でやわらかい子どものうちに咬合誘導(床矯正やMFT)による小児矯正を行うことで、外科手術や抜歯をせずに歯並びを整えられる点が小児矯正(0期・1期治療で行う咬合誘導)のメリットです。
⑤矯正治療で歯ぐきが下がる確率を減らせる
成人矯正で歯並びを外に広げる際、歯を顎の骨(歯槽骨)の外側に出し過ぎて歯が顎の骨の外に飛び出し、歯ぐきが下がってしまうことがあります。
子どもの時期に行う小児矯正では顎の骨格そのものを広げる咬合誘導を行います。咬合誘導によって顎の骨格が適切な位置まで広がっているため、2期または大人になってから矯正治療が必要になったときに歯が顎の骨の外側に飛び出るリスクが少なくなり、歯ぐきが下がる確率を減らせます。
-2期治療(13歳~成人まで)のメリット-
⑥歯が動くスピードが速く、効率的に矯正治療を行える
小児矯正の2期治療で行う矯正治療(成人矯正と同様にワイヤー矯正またはマウスピース矯正を行います)には「歯が動くスピードが速く、効率的に矯正治療を行える」というメリットがあります。
人の歯がいちばん動きやすい年齢は10代前半です。この時期の子どもは成長過程にあるため代謝機能が高く、歯が動くスピードが速いです。歯が動くスピードが速い10代前半の時期に2期治療による矯正を行うことで効率的に歯並びを整えられます。
10代前半に行う2期治療では効率的に矯正を行える一方、15~18歳ごろまでは顎の成長によって歯並びにズレが生じることもあります。小児矯正で2期治療を行う際には歯並びの状態をしっかりと観察しながら慎重に矯正を進める必要があります。
顎の成長による歯並びのズレが予測される場合には成人になるまで待ち、顎の成長が止まったことを確認してから矯正治療を行うケースもあります。
【お子さまの歯並びのお悩みはお気軽にご相談ください】
お子さまが小さな時期、特に永久歯が生える前の9歳前後までの時期には、顎がやわらかい時期にしか行えない「小児矯正ならではのメリット」がたくさんあります。
顎が未成熟のうちに咬合誘導による小児矯正を行うことで将来の美しい歯並びにつながり、お口の機能が改善する効果やお顔全体のバランスが整う効果も期待できます。
・お子さまの歯並びの乱れ(出っ歯、受け口、すきっ歯、ガタガタ歯、など)
・顎の形(ふつうより顎が小さい、顎がゆがんでいる、など)
・悪いクセ(口呼吸、舌癖、頬杖、など)
上記でお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。カウンセリングは無料です。ご予約はWEB・お電話にて承っております。