美浜デンタルクリニックではお子さまを対象にした小児矯正を行っています。
小児矯正では成長段階にあるお子さまの顎の骨の正しい成長をうながし、歯が綺麗に並ぶスペースを確保するための治療を行います。
目次
■小児矯正とは
◎子どもの成長に合わせて3期に分けた治療を行います
小児矯正とは、主に3歳~20歳ごろまでの子どもに行う矯正です。小児矯正は子どもの成長や年齢に合わせ、以下のように期間を分けて治療を行います。
・0期治療(乳歯の矯正)・・・3歳~5歳ごろまで
・1期治療(混合歯列期(生え変わりの時期)の矯正)・・・6歳~12歳ごろまで
・2期治療(永久歯の矯正)・・・13歳~成人まで
◎0期治療と1期治療では顎の骨の正しい成長をうながします
0期(3歳~5歳ごろ)および1期治療(6歳~12歳ごろ)では主に顎の骨の正しい成長をうながす治療を行います。
0歳~12歳ごろの年齢の子どもは顎の骨が未成熟です。この時期に顎の骨の成長を矯正治療によってうながしてあげることで、歯がきちんと並んで生えてくるスペースが確保され、将来の綺麗な歯並びを作りやすくなります。
0期および1期治療は顎の骨の成長をうながす治療がメインになります。ただし、歯並びの乱れが大きいケースでは2期治療と同様に矯正装置を使って歯並びを整える治療を行うこともあります。
[早い年齢で矯正治療を始めるメリット]
3歳~12歳ごろの早い時期に行う小児矯正には、以下のようなメリットがあります。
〇メリットその1「将来の綺麗な歯並びを作りやすくなる」
子どもの成長に合わせて顎の正しい成長をうがなすことで歯がきちんと生えてくるスペースが確保され、将来の綺麗な歯並びを作りやすくなります。
〇メリットその2「顎の正しい成長により、顔全体のバランスが整いやすくなる」
顎の骨の正しい成長をうながすことで、歯並びだけではなく、顔全体のバランスも整いやすくなります。
〇メリットその3「抜歯をせずに矯正治療ができる可能性が高くなる」
顎の骨が正しく成長することで歯がきちんと並ぶスペースの確保につながります。しっかりと歯が生えてスペースが確保されることで、将来、矯正(ワイヤー矯正やマウスピース矯正)を行う場合に抜歯をせずに治療ができる可能性が高くなります。
◎2期治療では矯正装置を使って歯並びを整えていきます
13歳ごろ(中学1年生頃)から行う小児矯正の2期治療では、ワイヤー矯正で歯並びを整えていきます。治療では永久歯が生えそろったことを確認したのち、矯正装置による矯正を行います。
13歳ごろになると顎の骨格がほぼできあがっているため、0期・1期のような顎の成長を利用した矯正はむずかしくなります。矯正治療の内容は成人矯正とほぼ同様です。ただし、顎の成長がまだ進行段階にあり、矯正を行うのに適切ではないと判断した場合には、顎の成長が終わるのを待ってから(成人以降になることもあります)矯正を行うケースもあります。
■小児矯正で行う治療内容と治療期間
小児矯正ではお子さまの年齢に合わせて以下の治療を行います。
◎0期治療(3歳~5歳ごろ)
・マウスピースによる治療
就寝時にマウスピースを着用し、顎の骨を正しい位置にして顎の成長をうながす治療を行います。マウスピースは取り外し可能です。マウスピースは特に受け口(反対咬合)や顎の横方向へのずれを治すのに適しています。
<治療期間>
1年程度
◎1期治療(6歳~12歳ごろ)
・床矯正(しょうきょうせい)
歯がきちんと並ぶスペースを確保するため、顎の成長を利用した治療を行います。治療ではお口の中にプレートを入れ、中央のネジを回して徐々に歯列を拡げ、顎の正しい成長をうながします。プレートは取り外し可能です。1日あたり8時間以上装着していただきます。
<治療期間>
半年~2年程度
{床矯正は“ゴリラ顔”になる?}
床矯正は歯列の拡大により顎の骨の成長をうながす治療を行います。このように聞いた保護者様は「ゴリラ顔になるのでは?」と心配される方もいらっしゃいます。結論から言いますと、『床矯正でゴリラ顔になることはほぼありません』。
小児矯正における床矯正はあくまでも「顎の骨の正しい成長をうながす治療」です。1期治療では床矯正と同時に、後述するMFTにより「正しく噛む」「正しい舌の使い方を覚える」トレーニングを行います。これにより、顎の骨だけではなくお口まわりの筋肉も成長し、バランスの良い自然な顔立ちにつながります。床矯正でゴリラ顔になることはほぼありません。ご安心ください。
・MFT(口腔筋機能療法)
MFTとは、トレーニングによって舌や唇などのお口まわりの筋肉を強化し、バランスを整える方法です。
- ●間違った食べ方(片側の歯や前歯だけで噛むなど)
- ●間違った飲み方(舌や頬の筋肉で押し込むように飲むなど)
- ●鼻呼吸
上記の悪いクセは歯並びが乱れる大きな原因です。MFTでは、これらの間違った舌やお口の使い方、呼吸の仕方をトレーニングで改善します。トレーニングによって口腔機能を正常にすることで顎の成長がうながされ、健全な歯並びや正しい噛み合わせにつながります。
<トレーニング期間>
1~2年程度
・ヘッドギア
ヘッドギアは、上顎のずれによってひきおこされた出っ歯(上顎前突)を改善する治療法です。ヘッドギアを装着することで顎のずれを改善し、上下の顎を正常な位置に整えます。治療では上顎の奥歯にワイヤーを取り付け、ヘッドギアにつないだゴムの力で引っ張って上顎の成長を抑えます。
ヘッドギアは取り外し可能です。1日あたり9~10時間程度装着していただきます。
<治療期間>
1~2年程度
・フェイスマスク
フェイスマスクは、下顎のずれによってひきおこされた受け口(反対咬合)を改善する治療法です。フェイスマスクを装着することで顎のずれを改善し、上下の顎を正常な位置に整えます。治療ではフェイスマスクをお顔に取り付け、お口の中に装着した矯正装置をゴムの力で引っ張り、上下の顎のバランスを調整します。
フェイスマスクは取り外し可能です。1日あたり9~10時間程度装着していただきます。
<治療期間>
1~2年程度
■小児矯正の注意点
小児矯正にはいくつかの注意点があります。お子さまの矯正を始める前には、保護者様が注意点にご納得いただいた上で治療をスタートすることが大切です。
- ●治療期間が長くなるケースがある
小児矯正では0期・1期・2期の3期に分けて治療を行います。3期すべての矯正治療が必要になるケースもあれば、1期分のみの矯正治療で症状を改善できる場合もあります。
0期治療と1期治療では主に顎の骨格の正しい成長をうながす治療を行うため、1年以上の継続した治療およびトレーニングが必要となります。また、0期と1期、1期と2期、0期と1期と2期、など複数の治療を合わせてお受けいただいた場合はさらに治療期間が長くなるケースがあります。
- ●治療費用が高額になりやすい
小児矯正を含め、すべての歯科矯正は保険が利かない自由診療(自費診療)となります。先天的な顎の欠損など一部の症例をのぞき、治療にかかる費用はすべて自己負担となるため、治療費用が高額になりやすいです。
美浜デンタルクリニックでは、矯正費用の分割払いが可能なデンタルローンをご用意しています。クレジットカードによるお支払いにも対応しています。医療費の負担を減らす国の制度としては、お子さまの医療費を自治体が負担してくれる「マル乳」「マル子」(※1)のほか、1年間に10万円以上の医療費を支払った場合に利用できる医療費控除(※2)もあります。
(※1)こどもの医療費助成「マル乳」「マル子」についてはこちらをご参照ください。
(※2)医療費控除についてはこちらをご参照ください。
- ●治療に対するお子さまの協力と努力が必要
0期・1期治療では、矯正装置の装着による顎の骨の正しい成長をうながす治療を主に行います。マウスピースや床矯正用のプレート、ヘッドキャップ、フェイスマスクなど、どれも1日10時間前後の装着が必須となるため、治療を行うにはお子さまの協力と努力が必要になります。
- ●むし歯や歯周病のリスクが高まる(2期治療=ワイヤー矯正)
2期治療ではブラケットを歯に装着するワイヤー矯正で矯正治療を行います。矯正終了まで装置を取り外せないため矯正期間中は歯磨きがしにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
ワイヤー矯正を行う場合には、当院の歯科衛生士が矯正期間中の歯磨きの仕方についてお教えします。
【お子さまの将来を考えた小児矯正を行います】
子どものうちに早い段階で小児矯正を行うことにはたくさんのメリットがあります。
特に12歳ごろまでの未成熟な顎および未成熟な歯列の時期に行う0期・1期治療は「この時期にしかできない矯正治療」です。3歳~12歳のうちに矯正治療を受けることでお子さまの顎の正しい成長がうながされ、将来の健全な歯並びやお顔全体のバランスの改善につながります。
お子さまの矯正治療をご検討中の方は、無料カウンセリングにてお気軽にご相談ください。歯科医師がお話をおうかがいし、お子さまに適した治療方法をご提案させていただきます。